もう5~6年行っていないのですが、渓流に湧く温泉地に毎年通っていました。
そこは車止めから2時間ほど山道と沢を登ったところ。
川沿いに数カ所温泉が掘られいるのですが、噴出量が足りなかったのか…
ここまでの道を整備するのが難しかったのか…
お気づきのように入浴施設はなく、全くの自然の中にある天然温泉です。
一番奥の湯量がある源泉近くの河原にテントを張り、
なぜかある塩ビ管やビニールシートを駆使して川の水と混ぜて、
ほどよい温度のお風呂を仕立てます。
温泉といえば溶けている鉱物の種類によって色や匂い、効能が様々で
単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉、含鉄泉、酸性泉、含よう素泉、硫黄泉、放射能泉
の10種があるそうです。
地上に出てから循環したり塩素消毒すると酸化し温泉の効能が失われてしまうので
「ビールや珈琲のようにフレッシュな方が良い」「掛
け流しが良い」と謳っているところもあります(掛け流しも全くの天然を見分けるのは難しい)。
ただそれは二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、放射能泉の場合のようで、
酸性泉、硫黄泉などは刺激が強く時間をおいて「熟成」した方が良いのだとか。
湯畑は温度を下げるだけの意味じゃなかったようです。
ところで女性にうれしい「美肌の湯」
私、ずっと不思議に思っていたのですが…
確かに入浴中はつるつるとお湯は気持ちが良いのですが、入浴後は逆に肌ががさがさしませんか?
「石けんで洗ったように毛穴の汚れを落とし、さっぱりした清涼感を得られるため
“清流の湯”と呼ばれる炭酸水素塩泉」実は角質が剥がれることで水分が発散し清涼な感じになるのが真相です。
お肌すべすべを謳った硫酸塩泉もアルカリ性単純温泉も、
皮膚の角質や脂分を洗い流すため(それがぬめぬめ感)、
肌が乾燥しやすくなり、入浴後の保湿が必要なんだそうです。(と注意書きしているところは少ないですが)
さて山での食料は、テン場から1時間半ほど渓流を遡り温泉成分がなくなったところで釣るイワナです。
その道すがらにも地面から温泉成分がにじみ出て、地面が暖かかったり色が変わっているところがあるのですが、
ある日そこに大きな黒い物体が!
なんとクマさんが気持ち良よさそうにゴロゴロしているではありませんか!
白鷺や鹿が癒やされていたという温泉の発見話は各地(世界も)にありますが、
やはり動物たちもご利用になっているのですね~。
クマはいったん私たちの近くまでやって来ましたが、気づかずどこかへ去って行きました。
この時から渓流温泉への足が遠のいているのです。
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